2009年9月27日日曜日

Proxyソフト Delegateの設定

Delegateは国産の、しかもフリーのProxyソフトです。
電子技術総合研究所の佐藤豊さんが作成しています。
UNIX、Linix、Windows、MacOS等の主要OSに対応しています。
本家サイトは、http://www.delegate.org/です。

対応しているプロトコルもHTTPはもちろん、FTP、SMTP、POPも対応しています。
TCPやUDPの第4層のプロトコルを処理してくれるためソフトウェアルーターのように動作してくれるため柔軟なネットワーク設定に対応します。

国産ですが英語サイトのみしかなく、マニュアルもスイッチの説明が主なため設定のハードルはすこし高めです。

ここではWindows版のDelegateで、HTTP、HTTPS、FTP、SMTP、POPの設定を説明します。

Delegate導入の動機と目的は、本社を中心に拠点をVPNでつないだ環境があり、インターネットへは本社ルーターを経由する必要がありますが、ルーターには拠点からインターネットに接続するルーティングテーブルの設定がありません。拠点のクライアントは本社ネットワークまでは接続できるのでDelegateを導入することでインターネット上のWeb、FTP、メールのサービスを代行してもらいます。もちろん最善解はルーターにルーティングテーブルを設定すればよいのですが事情によりルーターの設定変更ができないためDelegateを導入します。

では実際の設定手順です。概要はつぎのとおりです。


  1. 本家サイトよりDelegateをダウンロード
  2. ダウンロードしたファイルの解凍と配置
  3. cfgファイルの作成
  4. Delegateの起動とサービス登録

1、Delegateのダウンロード

本家サイトよりWindows版のファイルをダウンロードします。現時点での最新バージョンは、9.9.4でダウンロードファイルは、dg9_9_4.zipでした。http://www.delegate.org/anonftp/DeleGate/bin/windows/latest/dg9_9_4.zip


2、ダウンロードしたファイルの解凍と配置

ダウンロードしたファイルを解凍します。
解答したファイルは”dg_9_9_4”のようなフォルダ名になります。
解凍したフォルダをPlogram Filesに配置します。(実際は任意の位置で動作します)

3、cfgファイルの作成
cfgファイルはDelegateを起動する際のスイッチをファイルにまとめて保存したものです。
今回は、HTTP、HTTPS、FTP用とSMTP用、POP用のcfgファイルを作成します。
また、SMTP用は一般的な25番ポートを利用するものと、Outbound Port 25 Blockingに対応するための587番ポートを利用するもので2つcfgファイルを作成して全部で4つのcfgファイルを作成します。

http.cfg
-P=80
SERVER=http
MANAGER=http@mail.com

smtp.cfg
-P=25
SERVER=smtp://smtpサーバーアドレス/
MANAGER=smtp@mail.com

smtp587.cfg
-P=587
SERVER=smtp://smtpサーバーアドレス:587/
MANAGER=smtp@mail.com

pop.cfg
-P=110
SERVER=pop://popサーバーアドレス/
MANAGER=pop@mail.com

以上の4つのcfgファイルを作成し、Delegate本体と同じ場所に保存します。

各cfgファイルとも3行しかありません。
-PはProxyで利用するポート番号です。
SERVERはDelegateのサポートするプロトコルです。
MANAGERは管理者のメールアドレスです。ダミーでOKですが無いと起動できません。

Delegateの導入の動機からするとログの取得等は必要がないためシンプルになっています。
SERVERオプションでは、smtpとpopはサーバーのアドレスが必要です。
HTTPSとFTPはDelegateをデフォルトで起動すると同時に起動するため特に設定がありません。

4、Delegateの起動とサービス登録
Delegateはサービスとして起動します。テスト時はコマンドプロンプトで対話起動することもできます。
また、HTTP用、SMTP用、POP用とで別々のプロセスで動作するようになっています。
Delegateの起動はコマンドプロンプトでつぎのように入力します。
dg9_9_4.exe –P80 +=http.cfg
サービスに登録するかを聞かれますので”y”を入力してEnterで確定します。



残りの3つのcfgファイルも同様に設定します。

管理ツールよりサービスで起動していることが確認できます。



設定は以上で終了です。

1 件のコメント:

  1. 初めまして。delegate導入はどこのサイトも小難しい説明ばかりで結局、何をどうすれば良いのか?が分からず要領を得なかったのですが、こちらのサイトは非常に説明が簡潔で分かり易かったです。
    助かりました。
    取り急ぎお礼まで。

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